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同一労働同一賃金制度がスタート! 派遣社員の待遇も変わるって本当?

2020年11月26日
  • その他
  • 同一労働同一賃金
  • 派遣
同一労働同一賃金制度がスタート! 派遣社員の待遇も変わるって本当?

平成30年6月に働き方改革関連法が成立し、同一労働同一賃金ルールが規定されてから、全国で同一労働同一賃金を求める訴訟が相次いでいます。その後、労働者派遣法についても法改正が行われ、2020年4月より改正労働者派遣法が施行されました。
この法律は、派遣社員の待遇を改善することで正社員と派遣社員の格差の是正をめざすものです。この制度ができると、派遣社員の待遇はどう変わるのでしょうか。ベリーベスト法律事務所 川崎オフィスの弁護士が解説します。

1、同一労働同一賃金とは

同一労働同一賃金とは、同じ仕事内容や責任の範囲、労働時間であれば、雇用形態を問わず同じ賃金を得られるべきとする考え方です。同一労働同一賃金が導入されると、次の3つの点が改善されます。

  1. (1)不合理な待遇差を解消するための規定の整備

    今まで、「派遣社員だから仕方ない」として、正社員との待遇の格差をやむなく受け入れてきた方も少なくないのではないでしょうか。今まででも、労働法令には「均等(均衡)待遇規定」がありましたが、具体的にどのように待遇差をなくせばよいのかがわからないままでした。

    同一労働同一賃金が導入されることで、正社員との不合理な待遇差が是正され、同じ仕事内容・責任範囲・時間であれば、正社員と同じ待遇で仕事ができるようになります。待遇差の是正は、派遣元・派遣先双方で取り組まなければならないとされています。

  2. (2)労働者に対する待遇に関する説明義務の強化

    正社員と派遣社員とのあいだで待遇差があるときに、派遣労働者が派遣元に対して待遇差の内容や理由について説明を求めることができるようになりました。

    また、雇い入れのときと実際に派遣社員として派遣されるときには以下が明示されることにもなりました。

    明示事項 説明事項
    雇い入れ時
    • 昇給の有無
    • 退職手当の有無
    • 賞与の有無
    • 労使協定の対象となるかどうか
    • 派遣労働者からの苦情処理について
    • 派遣先の社員と不合理な待遇差を設けない、差別的取り扱いをしないこと
    • 一定の要件を満たす労使協定にもとづいて待遇を決定すること
    • 賃金の決定にあたり考慮したこと(職務経験、能力、成果など)
    派遣時
    • 賃金(退職手当・臨時に支払われる賃金を除く)の決定などについて
    • 休暇について

    また、派遣元企業は、派遣社員の求めに応じて待遇の違いの内容やその理由について説明しなければならない義務があります。派遣労働者が説明を求めたことによる不利益取り扱いは禁止されているので、待遇で気になることがあれば何でも聞いてみましょう。

  3. (3)行政による履行確保措置および裁判外紛争解決手続の整備

    派遣元や派遣先とトラブルになったときには、まず当事者間で自主的な解決を目指すことが前提となっています。しかし、どうしても解決が難しい場合にそなえ、裁判外で紛争を解決するための措置や手続きを整備するよう行政機関に義務づけられました。具体的には、都道府県労働局長の助言・指導・勧告や紛争調整委員会による調停、都道府県の労働委員会における紛争解決手続を求めることができるようになります。これらの手続きを「行政ADR」といい、派遣労働者は無料で利用できます。また、調停などは非公開で行われるため、プライバシーも保護されます。

    行政ADRでの紛争解決の利用対象となる事項は以下のものです。

    <派遣元が講ずべき措置>
    1. ①派遣先の通常の労働者との不合理な待遇差、差別的取扱いの禁止
    2. ②労使協定に基づく待遇の決定
    3. ③雇入れ時・派遣時の明示・説明
    4. ④派遣労働者の求めに応じた説明と説明を求めたことによる不利益取扱いの禁止

    <派遣先が講ずべき措置>
    1. ①業務の遂行に必要な能力を付与するための教育訓練の実施
    2. ②食堂、休憩室、更衣室の利用の機会の付与


    厚生労働省・都道府県労働局「派遣で働く皆さまへ」p.4より引用)

  4. (4)同一労働同一賃金の適用対象

    同一労働同一賃金は、すべての非正規雇用で働く人々に適用されます。すなわち、無期雇用フルタイム労働者以外の、契約社員やパートタイマー、アルバイト、派遣労働者に適用されるので、おぼえておきましょう。

2、派遣社員への同一労働同一賃金に対する待遇の決め方は?

派遣社員の同一労働同一賃金に関する待遇の決め方は、「派遣先均等・均衡方式」と「労使協定方式」の2通りあります。

  1. (1)派遣先均等・均衡方式

    派遣先均等・均衡方式とは、派遣先で同じ仕事をしている正社員との待遇の均等・均衡をはかる方法です。派遣元企業が待遇を決定するために、これから派遣する派遣社員と同じ仕事をしている正社員の職務内容や給与、各種手当、福利厚生などについて派遣先から情報を提供してもらいます。

    待遇や賃金は、①業務の内容や責任の程度、②職務内容・配置の変更範囲、③職務の成果、意欲、能力などの事情
    の3つを考慮に入れて決定されます。派遣先の正社員とこれらの条件が同じであれば、派遣労働者との待遇差をつけてはならないのです。一方、正社員との間に仕事内容や業務時間、責任範囲に差があれば、その差に応じた待遇としてもよいとされています。

  2. (2)労使協定方式

    労使協定方式とは、派遣元企業の過半数労働組合(派遣社員含む労働者の過半数で組織する労働組合)または過半数労働者(派遣社員含む労働者の過半数を代表する者)と派遣元事業主との間で締結した労使協定に基づいて待遇を決定する方法です。この方法は、派遣先と同じエリアで同じ仕事をしている正規労働者の賃金と同等以上となるよう待遇を定めるものです。

    ただし以下2点については、労使協定の対象外となるため、派遣先均等・均衡方式で待遇を決定することになります。

    • 派遣先が自社の労働者に対して業務遂行に必要な能力付与のために実施する教育訓練
    • 派遣先が利用機会を与える食堂・休憩室・更衣室


    なお、労使協定の内容が適切でない場合や、労使協定で定めた事項を遵守できていない場合は労使協定が無効となり、派遣先均等・均衡方式が適用されます。

3、同一労働同一賃金制度で派遣社員はどう変わる?

派遣で働く方がもっとも気になるのは、「同一労働同一賃金制だと働き方や待遇がどう変わるのか」ということではないでしょうか。ここでは、同一労働同一賃金で派遣社員にとって何がどう変わるのかについて解説します。

  1. (1)基本給が上がる可能性がある

    今までは、同じ仕事をしているにもかかわらず、派遣先の正社員や別の派遣会社から派遣されているスタッフと待遇が異なるケースがよくありました。同一労働同一賃金制度が導入されると、同じ仕事をしている派遣先の正社員と待遇が同等になり、基本給が上がる可能性があります。

  2. (2)通勤交通費(通勤手当)が支給される

    今まで、派遣社員には通勤交通費(通勤手当)が支払われるケースはほぼなく、あったとしてもごく一部の案件に限られていました。同一労働同一賃金制度が導入されると、正社員と同等の待遇となるため派遣社員にも通勤交通費(通勤手当)が支給されるようになります。そうすれば、「挑戦してみたいけれど、交通費のかかることがネックで二の足を踏んでしまう」という仕事にも思いきってチャレンジできるでしょう。

  3. (3)正社員と同じように福利厚生が利用できる

    同一労働同一賃金が導入されると、正社員と派遣社員の待遇が同等になるため、正社員と同じ福利厚生が利用できるようになります。たとえば、今まで派遣先の社員しか利用できなかった社員食堂や休憩室、福利厚生施設などが利用できるようになったり、派遣会社によっては慶弔休暇の取得や災害見舞金の受給などもできるようになります。

  4. (4)キャリアアップにつながる

    また、正社員との待遇差が解消されることで、派遣先の社員のみを対象とする派遣先で行われる教育訓練などの研修にも参加できるようになります。派遣社員であっても派遣先の研修に参加することでスキルアップし、モチベーションアップにもなります。また、能力が向上することで活躍できる場が拡がり、キャリアアップにもつながるでしょう。

  5. (5)退職金が支給されることも

    派遣元企業に退職金制度がある場合、派遣社員にも退職金が支給される可能性があります。
    退職金の支給の仕方は次の3通りあり、労使の話し合いにより決定されます。

    • 勤続年数によって算出する一般的な退職金制度を適用する
    • 退職金の前払いとして時給に6%上乗せする
    • 退職年金制度を利用する場合は給与の6%以上の掛け金を支払う


    退職金が支払われれば、派遣社員にとって総合的にみてもらえる給与が増えるため、収入アップにつながります。

4、同一労働同一賃金に対応してもらえないときの相談先

派遣先企業あるいは派遣元企業が同一労働同一賃金に対応してもらえないとき、どのようなところに相談すればよいのでしょうか。

  1. (1)派遣元企業

    まずは派遣元企業の営業担当に相談してみるとよいでしょう。派遣先企業が食堂や休憩室、更衣室などを使わせてくれないなどの場合は、営業担当に相談し、使えるように交渉してもらいます。また、待遇差に納得のいかないときも、派遣元企業に待遇差の根拠を提示してもらった上で説明を求めることが必要です。

  2. (2)各都道府県の労働局

    厚生労働省の「同一労働同一賃金」のウェブサイトでは、相談窓口として各都道府県の労働局名と担当部署名、電話番号が記載されています。均等待遇・均衡待遇が確保されていない場合などで派遣元企業が対応してもらえないときは、最寄りの労働局に相談するのもよいでしょう。労働局に相談すれば、かんたんな手続きで労働局長名義で企業に対して助言や指導、勧告などを行ってもらえます。行政から指導が入れば、企業のほうも対応せざるを得ないので、待遇差の是正が期待できるでしょう。

  3. (3)弁護士

    同じ仕事・同じ責任範囲・同じ労働時間の正社員などとの待遇の格差が是正されず、是正派遣先企業あるいは派遣元企業とトラブルになった場合は、弁護士に相談しましょう。

    トラブルになったときはまずは労働者と派遣先企業あるいは派遣元企業との自主的な解決が求められますが、労働者と企業とのパワーバランスの差から、労働者の言い分が通る可能性は低いかもしれません。弁護士に代わりに交渉してもらえれば、派遣先あるいは派遣元にも誠意をもって対応してもらえる可能性が高くなります。また、最終的に裁判で争うことになっても、交渉の段階から弁護士に入ってもらうことですみやかに訴訟手続きを進めることができるでしょう。

5、まとめ

派遣労働者の同一労働同一賃金制度は、2020年4月よりスタートしました。しかし、この制度が導入されると派遣労働者の待遇を引き上げざるを得なくなり、中小企業にとっては人件費が高騰して経営が厳しくなるデメリットもあります。そのため、2020年3月以前より働いていた派遣労働者の待遇差の是正を渋る可能性もあります。

「同一労働同一賃金制度が始まっても不合理な格差が残ったまま」など、待遇差にお困りの方は、ベリーベスト法律事務所 川崎オフィスがご相談を受け付けております。弁護士が代わりに派遣元や派遣先と交渉することで不合理な格差が解消できる可能性があります。一人で悩まず、まずはお気軽にご相談ください。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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